ヤンキー座りでかかとがつかない原因は?アキレス腱だけじゃない理由と正しい体の使い方(うんこ座り)
- 大槻哲子

- 3月22日
- 読了時間: 10分
更新日:8月5日
突然ですが、かかとを地面につけたまま、深くしゃがむことはできますか?
「昔は普通にできた気がする」
「かかとをつけると、後ろにひっくり返ってしまう」
「アキレス腱が短いから、私には無理だと思う」
当店でも、このようなお話をよく伺います。
いわゆる「ヤンキー座り」や「うんこ座り」と呼ばれる、かかとをつけたまま深くしゃがむ姿勢。
できない原因として、真っ先に疑われやすいのがアキレス腱です。
しかし実際には、アキレス腱だけで決まるものではありません。
足首・膝・股関節の動き、筋力、バランス、過去のけが、足の置き方など、いくつもの要素が関係しています。

※画像生成AIを活用して作成し、内容は筋膜リリース整体西調布が確認・編集しています。
「しゃがむ」は、呼び方は違えど中身は同じ?
この「かかとを浮かさずに深くしゃがみ込む姿勢」、人によって呼び方はさまざまです。
相撲や武道で見られるしゃがむ姿勢「蹲踞(そんきょ)」
和式トイレが当たり前だった時代におなじみの「うんこ座り」
ストリートや休憩中によく見かける「ヤンキー座り」
トレーニングの世界で下半身を鍛える「ディープスクワット」
一般に「ヤンキー座り」「うんこ座り」などと呼ばれる姿勢は、かかとを床につけたまま深くしゃがむ動作を指すことがあります。トレーニングでは、これに近い動きをディープスクワットと呼びます。
※なお、相撲や剣道の「蹲踞」は足の置き方やかかとの位置が異なるため、厳密には同じ姿勢ではありません。
「ヤンキー座り」ができるか試してみましょう
転倒しないように、壁や安定した椅子の近くで行ってください。
足を肩幅程度に開く
つま先を少し外側へ向ける
かかとを床につけたまま、ゆっくり腰を下ろす
痛みや強い違和感が出る前に止める
このとき、次のような状態になりませんか?
かかとが浮いてしまう
後ろに倒れそうになる
上半身を大きく前へ倒さないとしゃがめない
脚を大きく開かないとしゃがめない
左右どちらかに体重が偏る
足首や膝、股関節に痛みが出る
同じ「しゃがめない」でも、身体に起きていることは人によって違います。
深くしゃがむために必要なのは、足首だけではありません
かかとをつけたまま深くしゃがむには、主に次の動きが必要です。
足首を前へ曲げる動き
膝を深く曲げる動き
股関節を曲げながら脚を開く動き
重心を足裏の上に保つバランス
姿勢を支える下半身や体幹の筋力
特に重要なのが、足首をすね側へ曲げる「背屈」という動きです。 (下の画像を参照※図解は生成AIを活用して作成し、内容は筋膜リリース整体西調布が確認・編集しています。)
研究でも、深くしゃがめるかどうかと、膝を曲げた状態での足首の背屈可動域には関連があることが報告されています。一方で、アキレス腱そのものの機械的な性質とは、明確な関連が認められなかった研究もあります。

つまり、
かかとがつかない=アキレス腱が短い
とは限らないのです。
かかとが浮いてしまう主な原因
1.足首を前へ曲げにくい
深くしゃがむと、膝がつま先より前へ移動します。
そのためには、足首が十分に前へ曲がらなければなりません。
足首の動きが小さいと、身体はバランスを取るために、
かかとを浮かせる
上半身を大きく前へ倒す
足幅を広げる
つま先を大きく外へ向ける
といった方法で補おうとします。
足首の動きを意図的に制限すると、スクワット時の膝や筋肉の使い方が変わることも報告されています。
2.ふくらはぎや足首周辺が動きにくい
長時間のデスクワーク、運動不足、歩幅の減少、かかとの高い靴を履く習慣などがあると、ふくらはぎや足首周辺を大きく動かす機会が減ります。
その結果、ふくらはぎやアキレス腱周辺に硬さを感じたり、足首を前へ曲げにくくなったりする人もいます。
ただし、これをすべて「筋膜の癒着」と一言で決めることはできません。
筋肉や腱などの軟部組織だけでなく、足首の関節そのものの動きが関係している場合もあります。
3.股関節や膝を深く曲げにくい
ヤンキー座りは、足首だけを曲げる姿勢ではありません。
股関節や膝を深く曲げられない場合も、腰を十分に下ろせなくなります。
また、股関節を曲げたり脚を開いたりする動きには個人差があり、足幅やつま先の向きを変えるだけで、しゃがみやすさが変わる場合もあります。
4.後ろへ倒れないためのバランスが取りにくい
かかとを床につけると後ろにひっくり返りそうになる人は、単に身体が硬いとは限りません。
足首の動きが足りず、身体の重心を足裏の上に移動できていない可能性があります。
また、支えがあればしゃがめるのに、手を離すと倒れそうになる場合は、筋力やバランス、動作への慣れも関係していると考えられます。
5.過去のけがや痛みが影響している
過去に足首を捻挫した、骨折した、膝や股関節を痛めたといった経験があると、関節の動きに左右差が残ることがあります。
痛みがある場合、身体が無意識にその部分をかばい、しゃがみ方を変えていることもあります。
そのため、左右どちらかだけ動きにくい場合や、急にしゃがめなくなった場合には注意が必要です。
「昔はできた」という人は、身体の使い方が変わっている可能性も
子どもの頃や若い頃はできていたのに、いつの間にかできなくなった。
この場合、生まれつきアキレス腱が短いという説明だけでは、十分ではないかもしれません。
生活様式の変化によって、
床に座る機会が減った
和式トイレを使わなくなった
歩く距離や歩幅が減った
深くしゃがむ動作をしなくなった
長時間、椅子に座るようになった
など、足首・膝・股関節を深く曲げる機会そのものが減っている可能性があります。
身体は、普段使っている範囲では動きやすく、使わない範囲では動かしにくくなります。
「年齢だから仕方がない」と決める前に、どこが動きにくくなっているのかを確認することが大切です。
ヤンキー座りができれば「健康」なの?
ヤンキー座りができるから健康、できないから不健康と単純に判断することはできません。
この動作は、足首・膝・股関節の動きやバランスなどをまとめて確認できる、一つの動作チェックです。
できないからといって、すぐに病気や異常があるわけではありません。
反対に、ヤンキー座りができても、腰痛や膝痛などが起こらないとは限りません。
大切なのは、「できるか、できないか」だけではなく、
どこが動きにくいのか
痛みや左右差がないか
どのような方法で補っているのか
を確認することです。
代謝アップとむくみ改善
下半身には全身の筋肉の約7割が集まっています。
深くしゃがみ、立ち上がる動作は、足裏からふくらはぎの「ポンプ機能」を強力に活性化させます。冷えやむくみの解消、ダイエット効果も期待できます。
「うんこ座り」と排便姿勢の関係
深くしゃがむ姿勢は、排便時の姿勢としても知られています。
便秘には、食事、水分不足、運動量、服薬、腸や骨盤底の状態など、さまざまな原因があります。
姿勢を変えることは一つの工夫ですが、便秘そのものを治療する方法ではありません。
前傾した「考える人」のような姿勢が、通常の座位より排便しやすかったとする研究がある一方、足台を使っても排便動作の結果が変わらなかったとする研究もあり、効果はすべての人に共通するとは限りません。
膝を少し高くして上半身を前傾させることで、排便しやすく感じる方は足台を使ってみても良いかもしれません。転倒リスクを減らすため、ぐらつかない安定したものを選び、無理に脚を引いたり、かかとを浮かせて不安定な姿勢を取ったりしないようにしましょう。
無理やりかかとをつける練習はおすすめしません
「毎日しゃがめば、そのうち柔らかくなるだろう」
そう考えて、痛みを我慢しながらかかとを床へ押しつけるのはおすすめしません。
足首の動きが足りない状態で無理に深くしゃがむと、膝や腰など、ほかの場所で動きを補うことがあります。
特に、
足首や膝に痛みがある
アキレス腱に痛みや腫れがある
左右差が大きい
過去に骨折や強い捻挫をした
しびれや力の入りにくさがある
急にしゃがめなくなった
という場合は、自己流で繰り返さず、整形外科などの医療機関で確認してください。
突然の強い痛みや腫れ、歩行困難、しびれなどがある場合には、医療機関への相談が勧められます。
フォームローラーは「使ってはいけない」の?
正しい使い方をすれば、筋膜や筋肉を傷つけるというものではありません。研究では、フォームローラーによって一時的に関節の可動域が広がる可能性が報告されています。
ただし、ふくらはぎに使用した場合、足首の背屈可動域には明確な改善が認められなかったとする分析もあります。つまり、フォームローラーだけで、かかとがつかない原因をすべて解決できるわけではありません。
強い痛みを我慢しながらゴリゴリと押しつけたり、同じ場所へ長時間体重をかけ続けたりするのは逆効果になり、筋肉を痛めてしまう可能性があります。
鋭い痛み、しびれ、強い内出血などが出た場合は使用を中止してください。
※詳しくは『フォームローラーの危険性』の記事をご覧ください。
筋膜リリース整体西調布では、動作を一緒に確認します
当店では、実際の動きや以下のことを確認します。
どの位置でかかとが浮くのか
足首はどのくらい前へ動くのか
膝や股関節に左右差がないか
後ろへ倒れやすいのか
足幅やつま先の向きで変化するのか
痛みや過去のけががないか
などを確認したうえで、皮膚を吸引しながら軟部組織へ刺激を加えるメディセルケアをおこなっています。
施術後に、足首の動かしやすさや、しゃがんだときの感覚が変わる方もいます。
ただし、骨格や関節の状態、過去のけがなどによっては、施術を受けてもかかとが完全にはつかない場合があります。
当店が大切にしているのは、無理やり「ヤンキー座りができる身体」にすることではありません。
どこが動きにくくなっているのかを確認し、現在よりも無理なく動ける身体を目指すことです。
アキレス腱のせいにして、諦める前に
「生まれつきアキレス腱が短いから仕方がない」
そう思っていた方でも、実際に確認してみると、原因がアキレス腱だけではないことがあります。
足首、ふくらはぎ、膝、股関節、バランス。
身体は、一か所だけで動いているわけではありません。
「しゃがもうとすると後ろへ倒れてしまう」
「昔はできたのに、最近できなくなった」
「自分の足首がなぜ硬いのか知りたい」
「和式トイレや床から立つ動作がつらくなった」
そんな方は、一度ご相談ください。
ただし、痛み、腫れ、しびれ、急激な変化がある場合には、まず医療機関で原因を確認しましょう。
\その足首、本当にアキレス腱だけが原因ですか?/
筋膜リリース整体西調布では、足首だけを見るのではなく、しゃがんだときの全身の動きや左右差を確認しながら施術を行います。
自己流で無理に伸ばす前に、現在どこが動きにくくなっているのか、一緒に確認してみませんか?
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