早く寝たはずなのに眠いし、朝から肩こり…なんてことありませんか?
熟睡できない原因は様々ですが、肩こりや首こりが原因で枕が合っていない可能性があります。
中でも最近話題になっている『殿様枕症候群』。合わないというだけでなく健康上の危険もある枕とは、いったいどのような内容なのでしょうか。
◆殿様枕症候群とは
国立循環器病研究センター調査による(2018年~2023年)
調査対象
特発性椎骨動脈解離と診断された53人
同じ時期に脳梗塞・脳出血で入院した53人(以下、比較対象者)
調査の結果
12cm以上の枕を使用 特発性椎骨動脈解離患者の34% 比較対象者は15%
15cm以上の枕を使用 特発性椎骨動脈解離患者の17% 比較対象者は1.9%
枕の高さについて
12cm以上「高い」
15cm以上「極端に高い」と定義※15cm以上は使用がすすめられない (寝具メーカーや業界の専門家の意見を参考)
結論
結果、枕が高いほど特発性椎骨動脈解離を発症しやすくなることを示唆。
15センチ以上を使っていた人の9割が特発性椎骨動脈解離と圧倒的に数値が高かった。
◆熟睡できない原因を考えてみよう!
病歴や寝室の環境、マットなどの寝具などが大きく関係しますが、以下のことも原因になります。
・スマホなどによる眼精疲労
・アルコール類の過剰摂取
・水分の多量摂取
・深夜の食事
・運動不足
・ストレスによる神経過敏
・合わない枕
・寝室の明るさや騒音
◆枕難民が増加中!?
カウンセリングをすると、多くの方が睡眠に対する不満があり自分に合う枕を求めています。口コミやレビューを見ると、同じ商品でも「柔らかい」「硬すぎる」など相反する意見も多々。
これは、肩こりや首こりの程度や、体型、寝姿勢によって、必要な枕の高さや硬さが異なるためであろうと考えられます。
◆枕なし睡眠は健康に良い?
カウンセリング時に質問されることが多いので要点をまとめます。
メリット
首の負担軽減: 枕が合わないと、首が不自然な角度に曲がり、痛みやコリを引き起こす。枕なし睡眠は首の自然な曲線を維持し、首への負担を軽減。
いびき防止: 枕が合わないと気道が圧迫され、いびきの原因に。枕なし睡眠は、気道を広げ、いびきを軽減。
血行促進: 枕なし睡眠は、頭が心臓よりも低くなるため、頭部への血流が促進。
シワ防止: 枕が顔に圧迫されると、シワの原因に。枕なし睡眠は、顔への圧迫を減らし、シワを防止。
デメリット
寝返りが打ちにくい: 頭がマットレスに沈み込み、寝返りが打ちにくい。寝返りが少ないと、血行不良や体圧痛の原因に。
首や肩の痛み: 慣れないと、首や肩に痛みを感じる。
口呼吸: 口呼吸になりやすい。口内が乾燥したり、風邪をひきやすくなったりする原因に。
むくみやすい:全身がフラットなため、枕を使用する場合よりも顔がむくみやすくなる。
枕なし睡眠が合う可能性が大きい人
ストレートネック
後頭部が絶壁
柔らかめのマットレスを使っている
寝返りが少ない
枕なし睡眠を試す際の注意点
最初は数分から始めて、徐々に時間を延ばしていく。
仰向けで寝る場合は、首の下にタオルなどを巻いてサポートする。 ※体調が悪い場合は、枕を使った方がよい。
睡眠時無呼吸症候群の方は絶対にやらないでください。気道が閉鎖され、睡眠中に呼吸困難になる可能性があるため危険です!
以上のように枕なし睡眠ひとつ取っても、人によりメリットとデメリットがあります。
◆まとめ
人は首こり、肩こりがあると、自然と痛みの少ない寝方をしがちです。それゆえに仰向けなら高さが合っても横向きは合わない、など、どんなに良い枕でも寝方により条件が合わないということが起きてしまうのです。
だからこそ、根本の肩こりや首こりを改善すると、今まで合わなかった枕で快適に眠れることは往々にしてあります。
今までの「首こり、肩こりがひどいから合う枕を探す」という概念から「首こり、肩こりを改善して熟睡できる枕と出合う」に切り替えてみましょう。
睡眠の質が大幅にアップし、日中の行動にも大きく差がでます!
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